大阪の八軒家から始まった 熊野古道の旅もいよいよ 佳境に入いります。 ここから先は世界遺産に 登録された古道。 |
滝尻王子からスタート。 滝尻王子も五躰王子の 一つで、九十九王子の 中でも、特に格式が 高かった王子です。 |
中辺路のスタンプ台。押印帳(左下)を購入し、スポットごとに置かれているスタンプを押していきます。 ページを開くとスタンプが設置されている場所が書かれてます(中下)。 とりあえず滝尻王子のスタンプを押してみました(右下)。それぞれスタンプを押すところには簡単な説明も。 この押印帳は4つの観光協会が組んで作られており、スタンプの数は中辺路が12、熊野本宮、新宮市、那智 勝浦町がそれぞれ8。例えば、中辺路部分の12のスタンプを集めると、中辺路部分の完歩証明書に証明印が 押してもらえます。4つの観光協会すべて、つまり36個スタンプを集めると、和歌山県知事から 「熊野古道中辺路完全踏破証明書」がもらえるそうです。 この日のスタートが朝早かったので、前回滝尻に到着した際、押印帳は熊野古道館で購入していたのですが‥ なんとそれを自宅に忘れてしまいました。古道館の営業開始は9時。まだ2時間以上もあります。 こりゃ大失敗。できれば全部集めたかったので、スタートを遅らせるしかないかな、と思ってました。 滝尻王子の方をふと見ると、境内を掃除されている方がおられたので、古道館の人が何時ごろ来られるか聞いて みると8時過ぎとのこと。それでも1時間以上待つことに。忘れたことを告げると、「ウチにもありますよ」と うれしい返事が。掃除をされていたのはここで「みずもと」というお土産物屋さんを営まれている奥様でした。 掃除の手を止め押印帳を出してもらいました。本当に助かりました。有難うございました。 |
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この日もいい天気でした。 朝日があたって綺麗ですね。 |
無料貸し出しの杖。 バス停が近くにあるポイント 毎に置いてあります。 ここで借りて次のポイントで 返すのでOKです。 私は使いませんでしたが、 なんともいい心遣いですね。 |
ここから本宮まで500mごとに このような道標が建てられて います。ここ滝尻が起点で、 本宮まで75本。 つまり37.5kmとなります。 まだまだ先のような、 今まで歩いてきた距離を 考えるともう少しのような‥ |
ここまでの無事とここから先の 安全を祈願して参拝。 |
さあ、スタートです。 朝6時40分ごろ出ました。 こんな平坦な道は数十m。 |
間違えそうなところには 「違います!」の看板も。 今までもポイント毎に 道標はありましたが、 ここから先はさらに親切に 案内が出ています。 さすが世界遺産。 |
スタートして1分で 急な登り坂になります。 和歌山県発行の地図にも 書いてあったので、 事前にはわかっていたの ですが‥ |
確かにかなり急です。 まだスタート直後だったので よかったのですが、 この登り坂がかなり歩いて 疲れてからだと、 目も当てられないことに なっていたにハズ‥。 |
急な坂を頑張って登って いきます。 ヒーコラいいながら、 10分ほど登ると‥ |
胎内くぐりに到着。女性がこの 穴をくぐると安産するという 俗信があるそうな。 くぐってみようと、体を入れて みたのですがかなり狭い。 まあ、私が安産を祈願する 必要もないので、無理して くぐらないことにしました。 万一、つっかえて出られなく なっても困りますし。 |
胎内くぐりの横には乳岩があります。案内板によると‥ むかし奥州の豪族藤原秀衡が夫人同伴で熊野参りに来た時、ここで夫人が急に産気づき、 この岩屋で出産したという伝説がある。夫妻は赤子をここに残して熊野に向かったが、 その子は、岩からしたたり落ちる乳を飲み、狼に守られて無事だったので、 奥州へ連れて帰ったと伝えられている。 とありました。 今なら間違いなく幼児虐待か育児放棄か‥。もし死んじゃったら未必の故意で殺人罪か‥。 |
乳岩から少し登った所に 本日2つ目の王子、 不寝王子跡があります。 ちなみに「ねず」と 読みます。なるほど。 |
不寝王子跡の少し上に 1番道標がありました。 ず〜と急な登りだったので、 え!まだたった500m!? というのが正直な感想。 |
まだまだ登りは続きます。 先ほどの「ゆっくり休み ながらお登り下さい」の 看板通り、休み休み登って 行きました。 |
足元が石段から木の根に なりました。 根っこが自然の階段に なっています。 数えきれないほどの人に 踏まれたと思うのですが、 凄い生命力です。 |
2番道標の少し先にある 剣ノ山経塚跡。 この辺りで急な登りは おしまい。 2番道標までですので、 約1km登りが続いたことに なります。 1km程進むのに30分 かかりました。 |
ようやく平坦な道。 朝一番で歩くと殆ど誰にも 会うことはありません。 そのため、蜘蛛の巣に 引っかかることがしばしば。 まだ巣というほどのもの でなく、最初の1〜2本の 糸なので、余計見えずに 引っかかってしまいます。 顔辺りにかかるとちょっと 鬱陶しい。 |
3番道標の手前から下り坂に なり、しばらく行くと分れ道。 古道は右側なのですが、 展望台があるようなので 行ってみました。 また階段を登ることには なるのですが。 |
お〜。こりゃ絶景。 眼下に中辺路町が見えます。 展望台は飯盛山の山頂。 「めしもりやま」と読む そうです。遠目から見てない のでわからないのですが、 ご飯てんこ盛りのお茶碗の ような形の山なんでしょうね。 |
4番道標。 この辺りはずっと下りです。 |
石段の下り坂。 滑るので気をつけて 下っていきます。 下り終えると一旦林道に 合流し、再び登り坂。 |
5番道標の先に針地蔵尊。 この辺りはまたずっと登り。 |
急な登り坂を登りきると、 NHKのテレビ塔が。 テレビ塔であれば山の頂上に 建てるハズなので、この先は 下り坂、少なくとも登りでは ないはず。 古道の真ん中にテレビ塔は 不釣合ですが、そう考えれば ちょっとは気も紛れます。 |
テレビ塔の先、少し下りに なり、6番道標辺りからは フラットな道に。 平地っていうのはなんと 歩きやすいんだろう。 |
7番道標の少し先、右手に ある高原熊野神社に到着。 スタートから1時間15分 ぐらいでした。 高原熊野神社は高原王子 とも呼ばれるそうですが、 九十九王子の中には 入っていません。 |
高原熊野神社のすぐ近くには 霧の里無料休憩所があります。 まだ朝の8時すぎだったの ですが休憩所は開いており、 中では近所の方(たぶん)が、 土産物の準備をされて いました。 |
霧の里は、「一望百峰」と 言われているそうで、 こんな素晴らしい風景を 見ることができました。 いい天気でよかった。 |
景色に見とれ、しばし休憩。 季節によっていろんな風景を 楽しむことができそうです。 |
甘いものは苦手なのですが、 草餅をひとつ買ってみました。 エネルギー補給には最適です。 この霧の里の休憩所から先、 牛馬童子の手前にある 道の駅まで簡易トイレが 数か所あるぐらいで、お店や 自販機などはありません。 水分補給などは必ずここで。 |
しばし休憩の後出発。 |
昔、この辺りは旅籠だった ようです。 街道沿いにはこんな提灯や 昔の屋号を見ることが できました。 このパターンは伊勢本街道 でもよく見かけましたね。 |
8番道標の先にある 庚申さんの辺りから 再び山道に入ります。 実際には近露までの途中に 道の駅の近くを通るので、 昼間であればそこからは 連絡はできるのですが、 途中、携帯が圏外の場所が いくつかありました。 一人歩きなので、怪我だけ には注意して進みます。 |
9番道標の手前、一里塚跡。 横にトイレ付休憩所があり ましたが、使用禁止でした。 今は改善されているかも しれません。 |
10番道標。 滝尻から5km来たことに。 ようやく5km? まだ5km? ここまでで1時間40分程。 登りだとかなりスピードが 落ちますね。 |
霧の里からは平坦な道も 少ないですが、登り下りも そんなにきつくなく、 歩きやすいです。 11番道標のところには 大門王子跡。 近くに小さな祠がありました。 |
また登り下りを繰り返し ながら歩いていきます。 道には切り株がいくつも 残っており、よく手入れ されているのがわかります。 よそ見しながら歩くと 危ないですが。 |
13番道標と14番道標の 間に休憩所と電話ボックス。 電話は非常電話ですので、 自宅に掛けることは できないと思います。 ソーラー電源&無線電話の ハイテク機器。 |