三越峠から続きです。 三越峠の休憩所には こんな案内板が。 各王子間の距離と所要 時間が書いてあります。 地図で位置関係も把握 できるので、なかなか よくできています。 |
休憩所でしばし休憩。 この日もいい天気でした。 |
三越峠からは下り坂に なりますが、古道の入口 には関所風の門が。 |
ここからは長い下りが 続きます。 |
55番道標、つまりあと 10kmを過ぎた辺りにあった 棚田の跡。 廃屋もありました。 どのくらいまで人が 住んでいたのでしょうね。 |
飲めます、とかかれた水。 まだ水分は持っていたので、 手と顔を洗わせて もらいました。 |
一旦、林道と合流しますが、 再び古道へ。 まだまだ下りは続きます。 |
55番道標の辺りから 音無川を眺めながら 沿うように歩いていきます。 ようやく下り切って 平坦なところに出ました。 |
この辺りはすごく気持ちよく 歩くことができました。 いっぱいの新緑、 川のせせらぎ、 暖かい日の光、 気持ちのいい風。 |
59番道標付近、赤木越と 呼ばれる古道との分岐点。 右奥に見える赤い橋を渡ると 赤木越。 継桜からここまで約3時間。 |
赤木越方面。 こちらは湯の峰温泉へ 続く道になります。 その昔、湯の峰温泉で 体を清めてから本宮へ 向かった人も多かった とか。 |
赤木越との分岐点の すぐ先には船玉神社。 |
しばらくは林道を歩きます。 見えるものは 緑と空と道だけ。 |
猪鼻王子跡。 この石碑は享保8年(1723) 紀州藩主・徳川宗直が碑文 を刻んだもの。 |
猪鼻王子の手前で林道から はずれ、古道を下って いきます。 写真は60番道標。 |
一旦林道に合流しますが、 またすぐ古道。 今度は登り坂。 この坂を登ればいよいよ 発心門王子です。 |
発心門王子。九十九王子の中で特に格式が高いといわれる五躰王子のひとつ。 発心門と言う語は山岳信仰における四門修行に由来する。四門修行においては山上の聖地に至る間に 発心・修行・等覚・妙覚の4つの門を設け、それらを通り抜けることによって悟りが開かれると説かれた。 このとき、発心とは発菩提心、すなわち仏道に入り、修行への志を固めることを意味する。 すなわち、発心門とは聖域への入り口を意味しているのである。 〜Wikipediaより〜 熊野古道を歩く際、参考にさせていただいたy&mさんのサイトに面白いことが書いてありました。 サイト内の原文をそのままお借りすると‥ 民宿・月の家のご主人から、発心門王子での作法を教えてもらいましたよ 二礼五拍で四拍目と五拍の間でお願いをします そして礼。滝尻王子は熊野大社の聖域の入り口で 発心門王子は熊野大社の玄関口だそうです 鳥居をくぐる前に必ず持ち物を下に置き、帽子と手袋を取り そして二礼五拍 ここで失敗すると今まで歩いて来たことが無になるそうです だそうです。二礼二拍一礼が一般的な作法。いいことを教えていただきました。 いままでが無にならないよう、作法をメモ書きしたものをちゃんと持参しました。(笑 |
発心門と言う語は山岳信仰に おける四門修行に由来する。 四門修行においては山上の 聖地に至る間に発心・修行・ 等覚・妙覚の4つの門を設け、 それらを通り抜けることに より悟りが開かれると説か れた。発心とは発菩提心、 即ち仏道に入り修行への志を 固めることを意味する。 つまり発心門とは聖域への 入り口を意味している。 〜Wikipediaより〜 |
本宮から発心門まではバスが 走っています。 ここまでバスで来て、 本宮まで歩かれる方も 多いようです。 |
発心門より先は聖域。 被っていた帽子を取って 本宮まで歩きました。 発心門から水呑王子までは 舗装された道を歩きます。 |
少し歩いたところに 立派な休憩所が。 |
休憩所には日没時間を 知らせる案内板が。 確かに必要な情報ですね。 この日の日没は5時半か‥ 歩いたのは5月中旬。 ん?随分日没早くないか? |
62番道標。 奥に見える構築物は 何でしょうね? 水路かなにかでしょうか? |
長閑な風景。 言い方は悪いかも しれませんが、 「The 日本の田舎」 |
これも古道では有名(?)な お迎え人形。 ししおどしの原理を利用 した仕掛けで動くように なっています。 |
最近見なくなった公衆電話の 横にもオジサン人形が。 なんか見られているようで 電話掛けにくいな‥ ここにも日没の告知があり、 こちらは6時半。 どうも先ほどの5時半は 書き換えていないだけの ようですね。 |
水呑王子。 ここに65番道標も あります。 ということは残り5kmです。 継桜から3時間40分ほど。 |
ここでも弘法大師にまつわる 言い伝えがあります。 なんでも杖で突いた地面から 水が湧き出したのだとか。 どっかで聞いたことある 話のような気もしますが‥ 水呑王子の先から地道に。 |
「蘇生の森 熊野古道」の 大きな碑がありました。 個人的にはもう少し 控え目でもよかった のではないかと。 蘇生を辞書で調べてみると、 息をふきかえすこと。生き 返ること。よみがえること。 生き返ったように元気に なること。とありました。 長時間歩いてみて蘇生の 森といわれるのかが、 わかったような気がします。 |
水呑王子から1kmほど、 軽い登り下りを繰り返し ながら、林の中を歩いて いきます。 |
再び集落に出ました。 |
この集落だけではないですが 茶畑をよく見かけました。 |
伏拝王子の手前にあった お茶屋大阪さん。 わらび餅、アイスキャンデー、 生ビール‥誘惑に負け休憩 何故、屋号が大阪なのか 気になったので女将さんに 聞いてみると、なんと毎日 大阪の堺からここまで通われ ているそうで‥ 気さくな女将さんで、面白い 話も聞かせてもらいました。 お土産にいただいた果物も 美味しかったです。 ありがとうございました。 |
標高1000mオーバーの山々が 連なる果無山脈。 真ん中でポコッと頭を 出している山が三里富士。 大阪屋さんからすぐの所に 伏拝王子跡があります。 |
熊野三山巡拝の最初の目的 地である本宮が、遥か彼方 の熊野川の中洲に鎮座する のがこの辺りから見え、 感動のあまり伏して拝んだ、 ので伏拝王子。 ここにも休憩所があり、 地元のお母さん方の 溜まり場でした。 お母さん方のしゃべり声が けたたましく、伏して拝む 雰囲気ではなく‥。 |
伏拝王子の先からは また地道になります。 ちなみに伏拝は ふしおがみ、と読みます。 |
三軒茶屋跡が見えました。 ここまでくればあと2km。 |
ここ三軒茶屋は、私が歩いて きた中辺路と呼ばれる道と 高野山からつながる小辺路 と呼ばれる道が合流する 場所になります。 道標にも、左きみい寺、 右かうや の文字が。 |
その昔、ここで出会った 人達はどんな会話をしていた のでしょうかね。 |
ここにも関所跡が。 九鬼ヶ口関所、とありました。 |
71番道標のある三軒茶屋 から73番道標までは登り 坂が続きます。 これが最後の登り坂。 |
73番道標の先に こんな案内板が。 寄り道すると展望台が あります。 何が見えるのかは わかっていたのですが、 行ってみることに。 |
急な階段を登り 展望台に到着。 この写真ではよく わかりませんね。 ズームにしてみると‥ |
大斎原の大鳥居。 鳥肌が立ちました。 もうすぐそこです。 |
本宮までは下り坂。 早く着きたいような、 まだ楽しみたいような、 不思議な感覚の中、 本宮へ。 |
本宮の街に入りました。 ここまでくればあと数百m。 |
最後の道標、75番道標。 |
最後の王子、祓所王子。 |
本宮大社の裏門に到着。 ここでも教えていただいた 作法に従って礼。 継桜から約5時間でした。 |