まずは朝一番で本宮へ。 熊野本宮観光協会へ 立ち寄りです。 前回までの歩きで 熊野本宮観光協会が 管轄する部分の押印帳が 全部押せたました。 |
本宮部分の完歩証明書に ハンコを押してもらい、 こんな証明もいただきました。 |
その昔、紀伊路から中辺路を経て本宮へ参った人達は、次に熊野速玉大社を目指したそうです。 速玉大社へは歩いて行く方法と、熊野川を舟で下っていく方法の2つがあります。 歩くとすれば、本宮から請川まで国道を歩き、小雲取越えに入り途中から万歳峠を経て志古へ。 そこから川丈街道(川端街道)を歩き熊野速玉大社へ行くルートが一般的。 歩いていけばタダ。 舟に乗ればお金がいる。 これは昔でも同じ事で、上皇や貴族などは舟、普通の人々は歩きが多かったそうな。 となると、私の場合は「歩き」がお似合い。 とも思ったのですが、普段味わえない上皇や貴族の雰囲気に浸ろうと舟を選択することにしました。 ということで、川舟センターへ。場所は国道168号線沿いの道の駅・瀞峡街道熊野川の隣。 |
センターで諸注意を受けた後 川まで歩いていきます。 この日の乗客は 私を含めて2名だけ。 定期便は午前と午後に 各1本あり、出船時間は 10時と14時半。 |
乗り込む船はこんな感じ。 いろいろ案内をしてくれる 語り部さんと船を操る 船頭さんの2名体制。 |
一応ライフジャケットを 着用します。 この日は天気も良く 風も穏やかだったので 危ない、と思うことは ありませんでした。 |
さて、スタートです。 両側は緑。 空と川は青。 う〜ん。癒される。 |
布引の滝。 岩肌を伝う水の白さが綺麗。 このコースの中では 最も高い飛泉だそうです。 布引の滝っていう名は いろんな所にありますね。 きれいな滝を見ると みなさん考えることは 同じなのでしょうか。 |
葵の滝。 切り立った岩肌から熊野川へ 流れていきます。 先ほどの布引の滝より かなり水量は多い。 |
昔は本宮から新宮まで、 小さな舟で4時間ほどかけて 熊野川を下ったそうです。 川底が浅いので大きな船は 使えなかったみたい。 今はエンジン付きなので 1時間半ほどで到着。 川の両岸には奇妙な形を した岩も多く見られます。 |
絶壁の岩肌に咲くササユリ。 ほぼ垂直の岩壁に 咲いています。 よくもまああんなところに 咲いたもんだ。 |
陽石 男根の形をした大石。 そうすると、当然のように 反対側にあるのが‥ |
陰石が。山の中腹のくぼんだ ところがソレのようです。 熊野川沿いは紅葉する木が なく、紅葉は楽しめない そうです。 その分、新緑の季節は見事。 一言で色をいえば単なる 「緑」なのですが、本当に いろんな種類の「緑」が 楽しめました。 |
骨嶋 白い背骨のような石が 横たわってます。 なんでも、熊野権現に 切られた鬼神の骨だとか。 |
飛雪滝。 紀州藩の藩主、徳川頼宣に よって命名されたのだとか。 いろんな滝や石には名前が ついていますが、この名は 昔からのもの。 江戸時代に紀州藩が絵師を 舟に乗せ、風景を描かせた のだそう。 絵師が描いた絵にそれらの 名前が残っているそうです。 |
昼嶋 熊野権現が昼食した所、又 天照大神と熊野権現が碁で 遊んだ所ともいわれる島。 熊野三山全体が今流行の パワースポットといわれて いるそうですが、天照大神と 熊野権現という高名な二人 がそろった場所ということ から熊野のなかでも1・2を 争うパワースポットが この昼嶋そうです。 |
折角のパワースポットなので 上陸開始。 モチロン勝手に上がった わけでなく、語り部さんに ちゃんと案内してもらい、 上がりました。 |
上がってみると、碁盤の ように縦横に筋が入って いました。 この岩のどの辺りに高名な お二人は座られていたんで しょうかね。 |
昼嶋に咲いていた山ツツジ。 「これ食べられるよ」と いって語り部さんが花を 1つ摘んでくれました。 口にすると苦味の中にも ほのかな甘みが。リンゴの 皮に近いような感じかな。 パワースポットに咲く花を いただいたので、少しは いいことがあるでしょうか。 |
再び舟に乗り込み下って いくと断崖絶壁が。 こりゃ凄い‥と思ってると、 関空の埋め立てに岩を 切り取った跡、だそう。 なんかなあ |
川の深さによって 水の色が変わります。 この日は水量が少なかった ので、場所によっては 川底すれすれのところも ありました。 |
ヤタガラスの旗をなびかせ、 舟は川をどんどん下って いきます。 この旗が立っていると 無敵のような気も。(笑 |
御船嶋。 熊野権現が現れるという島。 ここは聖域ということも あり上陸はできません。 この島の周りを舟はぐるっと 一周。一周すると元気で 長生きができるそうです。 ということは、語り部さんや 船頭さんは長生きは 間違いなし、ですね。(笑 |
御船嶋から少し下れば 権現川原。 昔もここで船を乗り降り したそうです。 |
到着。 約1時間半、楽しい旅 でした。 お世話になった 語り部さん、船頭さん、 ありがとうございました。 |