西国街道(旧山陽道) その9
上道〜吉備真備(後編)






田んぼの中のまっすぐな道を
歩いていくと、芦守川に
あたります。

ここもまっすぐ対岸に
渡れればいいのですが、
橋がないので迂回します。









足守川を渡って少し行き、鯉喰神社の手前には
大正時代の指差し道標がありました。
川辺やかげそう志道
吉備津 岡山 大坂
などと書いてあります。

指差し部分をよく見てみると、指していたのは
指でなく、手に持った扇子でした。

ナイスアイディア。





鯉喰神社。なんとも凄い名前ですが、由来はこんな感じです。

吉備の国平定のため、吉備津彦命が来られた時、この地方の賊、温羅(うら)が村人達を苦しめていた。
命は賊退治のため戦ったが、なかなか決着がつかなかった。その時天より声がし、命がそれに従うと
温羅はついに矢が尽き、刃も折れて自分の血で染まった川へ鯉となって逃がれた。そこで命は鵜に
姿を変えて追いかけ鯉を喰いあげた。

ということです。なのでそれを祀って鯉喰神社。







鯉喰神社の先、この二股は
右側へ行きます。

200m弱で山陽自動車道の
ガードをくぐります。











広い道にあたりますので、
右折します。

やがて県道270号線を
斜めに横断し、そのまま
歩いていきます。











しばらく歩くと左手には
古墳群。
これは一番街道沿いにある
千足古墳です。

逆光になってしまいました。







その後県道270号に
合流します。
合流してすぐの交差点の
脇にぽつんと道標が
ありました。








県道を4〜500mほど
歩いたところで右の側道へ。

田んぼもすっかり稲刈りが
終わっています。

The 日本の風景。





この辺りは車やバイク、
ウォーキングでなく、
自転車に力を入れている
ようです。

至る所にサイクリングロード
の案内板がありました。





なにかの倉庫でしょうか。

「この中の品物は黙って
盗んだら窃盗罪で刑務所へ
入れられます。
責任はもちません。」

と書いてありました。








画家の平山郁夫さんが、
平成元年から度々吉備路を
訪れていたそうです。

この辺りから平成二年の
院展に出品した作品を
描かれたそうです。

院展の意味がわからなかった
のですが、日本美術院展覧会
のことだそうです。





山手の集落にある
三宅酒造さん。

寄りませんでしたが、
酒造資料館もあるようです。







備中国分寺の五重塔。

周りに高い建物がないので、
いろんなところから
眺めることができました。










この辺りは道標も
しっかりありました。

西国街道では最近の道標が
整備されている場所は
あまりありません。
熊野古道に比べると、
かなり差がありますね。







こちらは正真正銘(?)の
指差し道標。














山手村の一里塚跡。

一里塚には大きな松が植えて
あったらしいのですが、
昭和30年ごろに枯れて
しまったそうです。









山田池の畔。

この先県道270号線に
合流し、しばらく県道を
歩いて行きます。











ここの先で左斜めの細い
道へ入っていきます。
清音ふるさとふれあい広場
の前を通り、再び県道と
合流します。











しばらくまっすぐな県道を
歩いて行きます。

JR伯備線の踏切を
越えると‥












高梁川の堤防に
突き当たります。

T字路を左へ。
川沿いに走る国道486号
線に合流し南下します。

この国道は歩道が
ありませんでした。
交通量もかなり多く
気をつけないと危険。



川辺橋を渡ります。
南下してきて最初の橋は
自動車専用の橋なので、
そのすぐ南側にある橋を
渡ります。
こちらの橋は自転車や
歩行者のみ。

昔はこちらの橋を車が通って
いたんでしょうね。





川を渡ってすぐ左。

その先のこの二股は右側へ。













二股の右側の道の下には
川辺の一里塚跡。

ここは江戸の日本橋より
180里(約707km)だそう。

この先、川辺宿に入ります。








川辺本陣跡。
すぐ先には脇本陣の
跡もありました。

案内板によると、ここ川辺
本陣での諸大名の宿泊率は
40%強で、この先にある
矢掛本陣と同程度だったそう。

そんなこともわかるんですね‥






足元には小さな埋め込み石で
順路、と書かれていました。

なんの順路でしょうかね?













その後、南西方向へまっすぐ
歩いて行きます。

途中、国道486号線を
横断し、そのまま直進。

やがて右手には倉敷市立
真備図書館が。
こうしてみると、建物って
昔と随分様相が変わり
ましたね。




真備の街に入ってきました。

本日のゴールはすぐそこ。














この日の予定はここで終了。
この交差点を左折し、
吉備真備駅に向かいます。











駅前にあった待合所。
なんでこんな中華風の
建物なんだろう‥

ここの出身である吉備真備は
遣唐使として唐の国に行った
からでしょうか?








井原鉄道の吉備真備駅。
人物名がそのまま駅の名前に
なるのも珍しい。

実は井原鉄道は初体験。










電車(といってもディーゼル)は
1両編成。

1両だと編成とは
言わないのかな?
お客さんは立っている人が
数名程度の混み具合。








10分ほどで清音駅へ。
ここでJRに乗換。

少し乗換に時間があったので
駅前のスーパーを散策。












伯備線で岡山駅へ。
30分ほどで到着です。














JR上道駅から井原鉄道の吉備真備駅まで。約38kmを7時間45分、51500歩でした。
何故かやたら一直線の長い道が多い区間でした。直線の道は飽きてしまいますね。
伊勢本街道や熊野古道などは、高低差の変化などわりと道自体にアクセントがあったのですが‥
次回は吉備真備駅からスタート。広島県に入る予定です。


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